⑤ 「まだ準備ができていない」と思い続けることがあります

「もう少し体調が良くなってから」


「もう少し生活リズムが整ってから」


「もう少し自信がついてから」


働くことを考えている方から、このような言葉を聞くことがあります。


もちろん、本当に休養が必要な時期もあります。生活が大きく崩れているのであれば、まずはそこを整えることが必要でしょう。


しかし、「もう少し」が何か月も、時には何年も続くことがあります。


本人も、このままでいいとは思っていません。


働きたい気持ちはある。将来への不安もある。周りが働いているのを見て、焦ることもあります。


それでも、「今はまだ準備ができていない」と感じています。


では、何ができたら準備完了なのでしょうか。


毎朝決まった時間に起きられるようになったら。


体調が完全に安定したら。


人と話すことが怖くなくなったら。


仕事を続けられる自信がついたら。


そう考えていくと、準備が終わる日はなかなか来ません。


生活には波があります。調子の良い日もあれば、悪い日もあります。不安が完全になくなることも、自信が満タンになることも、そう多くはありません。


そして実際には、準備をしてから動くのではなく、動きながら準備ができていくこともあります。


決まった日に家を出てみたら、思っていたより通えた。


人と話すのが苦手だと思っていたけれど、毎日顔を合わせるうちに少しずつ話せるようになった。


作業をしてみたら、自分でも知らなかった得意なことが見つかった。


反対に、「これは苦手だ」「この時間では疲れ過ぎる」ということが分かる場合もあります。


それも大切な経験です。


自分に何ができて、何が難しいのか。それは頭の中で考えているだけでは、なかなか分かりません。


私たちの事業所では、最初から何でもできる必要はありません。


毎日通えなくてもいい。


長時間作業できなくてもいい。


失敗することもあります。


ただし、何もしなくてもいい場所だとは考えていません。


今できることから始めて、必要なら背中を押すこともあります。


もう少し頑張れそうなら、「もう少しやってみよう」と伝えます。無理をしているなら、やり方を変えます。


私たちが大切にしているのは、完璧に準備が整うまで待つことではありません。


その人の今の状態から、何なら始められるのかを一緒に考えることです。


「まだ準備ができていない」と感じることはあります。


でも、準備ができたから一歩を踏み出せるとは限りません。


一歩を踏み出したからこそ、次に何が必要なのかが初めて見えてくることもあります。


働く準備は、働く直前に完成するものではありません。


失敗したり、休んだり、やり直したりしながら、少しずつ身につけていくものだと私たちは考えています。


見学はいつでも受け付けています。


「まだ通える自信がない」「もう少し準備してからの方がいいのではないか」と迷っている方も、お気軽にご相談ください。


準備ができているかどうかを決めるためではなく、今の状態から何なら始められるのかを一緒に考えていきます。


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