「働きたいけれど、まだ自信がありません」
そう感じている方にとって、就職という言葉はとても遠く感じることがあります。
毎朝決まった時間に起きる。職場まで通う。仕事を覚える。人間関係をつくる。失敗しても次の日にはまた出勤する。
それらを全部まとめて考えれば、「自分には無理かもしれない」と思うのも不思議ではありません。
だから私たちは、最初の一歩が就職でなくてもいいと考えています。
まずは決まった日に家を出る。
事業所まで来てみる。
人に挨拶をする。
一つの作業をやってみる。
分からないことを聞いてみる。
疲れたら、そのことを伝えてみる。
そして次の日も、また来てみる。
一つひとつを見ると、小さなことに思えるかもしれません。
しかし、長く家で過ごしてきた方や、以前の仕事でつまずいた経験のある方にとって、この一つひとつは決して小さなことではありません。
実際にやってみることで、初めて分かることがあります。
思っていたより朝は起きられた。
三時間なら集中できた。
人と話すのは苦手だけれど、決まった人となら話せた。
反対に、思っていた以上に疲れた。週五日はまだ難しかった。分からないことを聞けずに一人で困ってしまった。
それも大切な発見です。
できたことだけが成果ではありません。
自分は何が苦手なのか。どこで疲れるのか。どんな時に困るのか。それを知ることも、次へ進むためには必要です。
私たちの事業所では、古着を扱う仕事やものづくり、3Dプリンターを使った自助具の試作など、実際の仕事に取り組んでいます。
当然、失敗することもあります。
思ったようにできない。手順を間違える。集中が続かない。人に聞けない。休んでしまう。
でも、ここは「失敗の許されるB型」です。
失敗したら終わりではありません。
なぜうまくいかなかったのかを考える。必要なら誰かに相談する。やり方を変える。そして、もう一度やってみる。
私たちは、この繰り返しも大切なリハビリだと考えています。
就職は大きな一歩です。
だからこそ、その一歩だけを見ていると、怖くて動けなくなることがあります。
でも、その前にはたくさんの小さな一歩があります。
家を出ることも、人と話すことも、仕事を試すことも、失敗してもう一度やってみることも、その一つです。
「働きたい」と思いながら、何年も動けずにいる方がいます。
仕事を探すと怖くなる方もいます。
自分に合う仕事がないと思っている方もいます。
一度の失敗が、次の一歩を重くしている方もいます。
「まだ準備ができていない」と待ち続けている方もいます。
今の生活を変えること自体が怖くなっている方もいます。
今回の連載では、そんな「働きたいのに動けない」という気持ちについて考えてきました。
私たちは、無理に就職を勧めるつもりはありません。
しかし、すべての不安がなくなるまで、ただ待ち続けることが必ずしも答えだとも考えていません。
今の自分にできる一歩は何か。
それを実際に試してみる。
うまくいけば次へ進む。うまくいかなければ、やり方を変える。疲れたら休む。そして、また始める。
最初の一歩は、就職でなくてもいいのです。
ただ、その小さな一歩が、何年も止まっていた生活を動かし始めることがあります。
私たちは、その一歩を一緒に考え、失敗しながら何度でも試せる場所でありたいと思っています。
見学はいつでも受け付けています。
「働きたい気持ちはあるけれど、何から始めればいいか分からない」「いきなり就職する自信はない」という方も、お気軽にご相談ください。
今すぐ就職できるかどうかではなく、今の自分にできる最初の一歩から一緒に考えていきます。
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