見学のときに、「できれば人には知られたくないんです」と言われることがあります。
利用すること自体を迷っているわけではありません。作業が嫌なわけでもなく、通うことに反対しているわけでもありません。ただ、誰かに知られることが気になっています。
近所の人、親戚、昔の同級生、以前の職場の知り合い。そうした人たちの顔が浮かぶことがあります。
実際、利用を考えている方の中には、長く働いていた経験がある方もいます。子育てをしてきた方もいます。地域の中で役割を持っていた方もいます。
だからこそ、利用する自分を見られることに抵抗を感じることがあります。
「なぜあそこに通っているの?」
そう聞かれるわけではありません。実際には、ほとんど誰も聞いてきません。それでも気になります。
それは周りの目というより、自分自身の見方に近いことがあります。
昔の自分。元気だった頃の自分。働いていた頃の自分。そうした自分と比べてしまうことがあります。
そのため、利用することそのものではなく、利用している自分を受け入れることの方が難しいことがあります。
見学のあとに迷う方の中には、作業や工賃の話ではなく、この部分で止まっている方もいます。条件の問題ではなく、気持ちの整理がついていない状態です。
ただ、利用を始めた方を見ていると、少し違う変化が起きることがあります。
最初は人目を気にしていた方が、利用を続けるうちに、以前ほど気にならなくなることがあります。周りが変わったわけではありません。自分の中の見方が少し変わったのかもしれません。
利用することは、何かを諦めることではありません。生活を立て直したり、次の一歩を考えたりするための方法の一つです。
ただ、その前に、利用している自分をどう見るかで迷うことがあります。
私たちは見学の中で、作業の説明や制度の説明をしています。しかし実際には、それ以上に大きな壁があることがあります。
それは、「利用できるかどうか」ではなく、「利用する自分を認められるかどうか」です。
利用を迷っている方の中には、その壁の前で立ち止まっている方がいます。そして、その葛藤は決して珍しいものではありません。
見学はいつでも受け付けています。気になる方はお気軽にお問い合わせください。
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